ハイビットレート音源 解説ページ(仮)

2011/12/28作成
2014/05/23更新:24/96の可聴域外をカットしたものとそうではないものの音源が別だったものを修正

ヴェクセルドミナンテ「Terza rima」には音楽CDの他、ハイビットレート音源データの入ったDVDが付属しています。
ハイビットレート音源とは何なのか、どうやって再生すればいいのかについて出来る範囲で解説しようと思います。

※筆者serierilはただのオーディオマニアで専門家ではありません。間違っている点がありましたら、info at wechdomi.orgかTwitterID:serierilまでご指摘をよろしくお願いします。

ハイビットレート音源とは何なのか

通常の音楽CDには44.1kHz/16bitという規格で音源が収録されています。
これを分かりやすく周波数帯域、ダイナミックレンジに直すと20~22.05kHz/96dBになります。人間の可聴域は一般的に20-20kHzと言われていますから、十分満たしていると思われます。
ダイナミックレンジは、人間の耳は好き勝手にマスキングしたりして正確には測れませんが、防音設備のしっかりした家で大音量で聞かない限りは96dBで十分といえるでしょう。
一般的には!

一般的にはそう言われています。しかし、44.1kHz/16bit音源とハイビットレート(192kHz/24bit、96kHz/24bit)音源を聴き比べると何となくハイビットレート音源が良いように聞こえます。プラシーボかもしれません。良いように聞こえるんだから、それでいいじゃないかとまとめても良いのですが、それだとここで終わってしまうので、少しだけserierilのわかる範囲でまとめようと思います。

※192kHz/24bitは20-96kHz/144dB、96kHz/24bitは20-48kHz/144dBの周波数帯域、ダイナミックレンジをカバーしています。

1. 録音編集時のメリット

録音時に16bitで録ると編集時に音量調整したり、色々エフェクトをかけたりする段階において16bit以下に落ちてしまいます。詳しい理論は他の解説サイトに丸投げします(笑)。
結果、録音時の最大音量、編集過程によっては普通に聞いていてもわかるぐらいにダイナミックレンジが狭まってしまうことがあります。そのため、レコーディングでは24bitで録ることがほとんどです。
24bitで録音し、編集し、CDにするために16bitに落すわけですね。

この時、ディザーという処理を行います。簡単にいえば24bit→16bitにすると音が全然違ってしまうので(人間の耳からしてみれば変わらないはずなのですが)、その変化が少ないようにデジタルノイズを加えるのです。
理論はどうでもいい、実際の音はどのくらい変わるんだという方が大半だと思います。「Terza rima」のTr1:序章で是非お試しください。ディザーをかけているか、かけていないかで、こんなにも音が違います。
(これだけしか変わらないなら意味無いと思うかもしれません。しかし、今回の編集作業で一番時間かかったのはディザーの設定です。)

序章(44.1kHz/16bit WAVE形式) UV22HR | Internal | KORG AudioGate | ディザー無し

※KORG AudioGateは本来DSD-PCM変換ツールですが、DSDPCM変換時に良い具合にディザーがかかるので、試しに使ってみました。

2. 再生時のメリット

再生時にメリットは大きく分けて、音源の周波数帯域が広いことによって、再生される音の周波数帯域が広がるという点と、デジタル信号をアナログ信号に変換する際に起こるノイズを可聴域外に出すことができるという点があります。

後者の方は、serierilもよく理解していません。「折り返しノイズ」等で調べると色々文献が出てきますので、申し訳ありませんが、そちらを参照してください。
前者の利点ですが、実際に周波数特性のグラフを見ていただこうと思います。実際に音が入っていないのに規格の周波数帯域だけ広くても意味がありません。

どうぞ、願わくば 96/24 の周波数特性
DVD付属音源(どうぞ、願わくば_96_24.wavより)

グラフの通り、22.05kHz以上の音が入っています。では、192/24のグラフだとどうでしょうか。

追憶 192/24 の周波数特性
DVD付属音源(追憶_192_24.wavより)

グラフの通り、多分にノイズ(と思われるもの)が含まれてしまっています。これが今回の収録の機材の限界で、192/24音源自体アンビエンスマイクを使っていないため、非常に質素で響きの無い音になってしまっています。(R-4Proのマイクプリの特性かもしれません。一般に超高域は指向性が強く減衰しやすいので、ゲインを高めている可能性があります)
同じ量のノイズが均等に入っていると思われますが、高域になればなるほど同じ幅で表示する周波数帯域が広くなるため、ゲインが上がっているように見えます。
おまけ的要素のために192/24音源を付けましたが、96/24のほうが個人的な感想を言えば音は良いです。

では96/24音源で上をカットしてみるとどういう風に聞こえるのでしょうか。音源を用意いたしましたので、お試しください。

可聴域外周波数カット版の周波数特性

どうぞ、願わくば(96/24:可聴域外周波数カット) (WAV 96kHz/24bit形式)

無編集版の周波数特性

どうぞ、願わくば(96/24:無編集) (WAV 96kHz/24bit形式)

これで変わらないということになると周波数帯域のメリットは無く、機器側の処理にメリットが表れるということになります。
以上で、ハイビットレート音源は何なのか、良いのか?の解説を終わろうと思います。もしかしたら、書きたいことが浮かんで今後追加するかもしれません。

ハイビットレート音源を再生するためには

各々の環境で再生方法が違うのでどうやって解説したらいいか非常に悩みました。最後に自分の環境を公開しますので、参考にしてください。

1. Windows Vista,7をお使いの方

WASAPIモードという再生方式でハイビットレート音源を再生することができます。
再生ソフトは"PlayPcmWin"がおすすめです。
http://code.google.com/p/bitspersampleconv2/wiki/PlayPcmWin
他にもfoobar2000等で再生することができますが、プラグインを入れたりと作業が必要なので、インストールのみで使えるPlayPcmWinがハイビットレート音源を再生するには手っ取り早いです。

※PC環境によっては96/24音源が再生できない場合があります。その時はPlayPcmWin等ソフトを使っても再生できないのでご了承ください。
PlayPcmWinの対応フォーマットというボタンをクリックすることで調べることができます。

2. Windows XP以前のOSをお使いの方

ASIOが使えないデバイスをお使いの場合はfoobar2000にKernel Streamingプラグインを入れる必要があります。詳しくは検索してください。
http://foobar2000.xrea.jp/index.php?Output#ef35485c

普通に再生しても再生できる場合があるかもしれません。その場合、もしかしたら44.1kHz/16bitに変換されている可能性がありますが、よく聞こえたらそれでいいのです。

3. Mac OS,Linux系OSをお使いの方

ごめんなさい。serierilはその環境を持っていないため、解説できません。申し訳ありませんが、検索して再生方法をお調べください。

4. serierilの場合

serierilはWindows 7なので基本的にWASAPIを用いてPlayPcmWinもしくはfoobar2000(WASAPI Output)を使って再生しています。
環境上ASIOでも再生はできますが、聴感上の問題からWASAPIを使っています。環境は以下の通りです。

PC(Lynx AES16e) →自作ブレイクアウトケーブル→DAC(Roland R-4Pro)→ラインアウト→ボリュームコントローラー(ミキサーです。Mackie 802VLZ3)→スピーカー(ADAM A7X)

一番手っ取り早いのはASIO対応オーディオインターフェースを買ってきて、foobar2000にASIO Outputのプラグインを入れる方法です。
もしかしたら、MarantzNA7004を買ってきて、パソコンとLANケーブルでつないだ方が早いかも?(ただし、96/24までしか再生できませんが。)

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